2019年2月1日 大分県にある「大塚ディーゼル」を視察しました。以下報告です。
日時:2019年2月1日(金)13;30~
参加者:田中拓哉、加藤久人、針生洋介、鳴海有理
視察先:株式会社オオツカデイゼル
大分県大分市西新地1丁目2-32
水産大学校 名誉教授 前田和幸さん
<会社概要>
明治35年
船用のエンジン開発からはじまった その後、陸上用のエンジン開発
15年ほど前は発電事業をやっていたが、燃料が高くなりやめた
今まで廃食油用として販売しているものはない
<非常用と常用の違い>
常用は系統連携をするもの、安全性、機械の保護装置が違う
デンヨーの場合 負荷率は100に対し360
人が常についている想定が非常用
常用は人がいなくても運転できるように。人がいなくても非常時運転停止できるかどうか
発電機そのものというより、制御盤の問題
<エンジンの運用について>
船の場合は必ず2台発電エンジンをのせている
<メンテナンスについて>
24hの運転でも、半分の運転でもメンテナンス時期は同じ
8000h(約1年に1回程度)でオーバーホール → エンジン本体代と同じくらいのコスト
(エンジン代=本体代の3分の1くらい)
2000hで燃料バブル(噴射弁)の取り換え
250~500hでオイル交換
燃料噴射→摩耗をみること(ベアリング、ピストンリング等々)
燃焼過程をみる→チェックシステムを把握する
自分たちでデータを取って基準を作っていくこと
稼働率は約90%
メンテナンスは年間トータルで1カ月(1割)と考えるとよい
<熱利用について。
冷却水からお湯で使うのが一番いい
<価格について>
制御装置は本体代と同じくらい
小さい発電機は無駄 500kwくらいでないと採算とれない
300kwが一般的(ホテルなどの自家発電の場合)
300を100で動かすことはできるがメンテナンスコストは高くなる
<売電事業について課題>
FITでやる場合環境価値はない、さらに付加価値をつけて
どういうコストで廃食油をあつめるか
イニシャルコスト、メンテナンスコスト
将来的にどの程度まで広げるか
いかにコストをかけずに精製できるか
メンテナンスが必要な時期、状態をチェックするシステムの確立(データをとり基準をつくる)
ノックス規制について調べる必要あり→都条例
→脱硝装置が必要になる可能性もあり。その場合のコスト、フィルターコスト等計算
☆名古屋 プロスペックホールディングスAZ の事例
https://www.prospec-az.com/business/cfp/?fbclid=IwAR1NVdBEZMBK-omUAwIu34F19eKjYsJfcR5Ds0s8dehcMRd4eB71Vz9yMBQ
水産大学校との共同で廃色油発電 1300時間稼働 中部電力に売電
160kwhヤンマー 熱利用なし
2000時間でどんな支障がでるか実験中
酸素か11%入っている
均一に微粒化させた水を入れるとよくなる→前田教授の実験レポート参考
NOXが下がる、黒鉛が下がる
エンジンメーカーが廃食油用のエンジンをつくらないのは、廃色油燃料の基準がないから
どんな粗悪な燃料でも基準がある
廃食油の良さは、マイナスエミッション(カーボンニュートラル+化石燃料が必要なくなる)
→化石燃料ができるまでは何万年もかかるが、パーム油なら1年で実をつけるということ
途上国の燃料、電源としての可能性
<濾過について>
上澄みを燃料として取るのが基本 塩分はよくない
沈殿→濾過→加熱(60~70度)※廃色油の場合粘度60%ほど 粘度を20以下に下げる→加圧
遠心分離機は、荒撮りは確実だがどこまで効果あがるのか
遠心分離機のメンテナンスも必要。遠心分離が必要なのかどうかは評価が難しい
濾過システムのパッケージ化を検討している(前田)
フィルターはコストがかかる、燃料を吸って捨ててしまう→いかにフィルターレス化するか
水産大学校が作った濾過システムの実物を見せてもらいました。
加圧ポンプ(GEARPUMP 400w 工進 GL13‐5)
↓<原料タンクから入れる>
オイルプレヒーター(日本シーズ 5kw OHP150P )60~70度に温める
↓
流量計、加圧計、温度計
↓
フィルター
↓
加圧計 (約3気圧)
↓
圧力変動タンク
↓
出
エンジンを見せてもらいました。 コマツ 250~270kwh 6気筒エンジン オイルフィルターは200hで交換